つがる☆時空間  

青森県の観光情報や歴史民俗を中心に紹介しています。江戸時代の天守がある弘前城・岩木山、八甲田山などの四季や、こぎん刺し・津軽塗の伝統工芸をゆっくりとごらんください。

こんにちはnatuです。青森県在住の主婦ライターです。
『グラフ青森』社が発刊している「青森の暮らし」にてコラム『城下町通信』を執筆しています。弘前城や神社仏閣、あるいはこぎん刺し、『BOR0』といった古布を手掛かりに東北の魂にふれる旅をしましょう。

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11月7日~9日まで弘前市立百石町展示館にて、『vol.11浪漫の街 弘前さ・き・お・り展』が開催されています。

時間:午前10時~午後5時まで

全国からよりすぐりの裂織作品が一堂に会しています。弘前では『津軽地機の会』が活動していますが、関東や関西の作家の作品は、なかなか観賞できないのではないでしょうか。

さ・き・お・り展はグループ展で11回目。着古した木綿を裂いて撚りをかけて緯糸に、麻糸や木綿糸を経糸に織られるのが、古来からの技法です。

機織りの技を用いて、自然や優美な心を表現。洗練された作品にため息です!


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共通テーマ「りんごの花」

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作家それぞれの持ち味が光る共通課題は、りんごの花。

リンゴの生産量が日本一の弘前ですから、うれしい!

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写真左から製作者は目黒和子さん、田中アイさん、野口和子さん、藤井洋子さん。
機織りですから、糸にする古布を集め細く裂く手間も時間がかかります。

草木染めの専門家もいる今回の展示会は、華やかな裂織も鑑賞できました。


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四季折々の季節感を大切にしたタペストリー。

裂織は、青森では昔はこたつ掛けや帯に作られて、農村の人々の暮らしに密着していたのです。

いまはモダンなアートとして、様々な表現として広く知られるようになりました。


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グループさ・き・お・りの代表は茨城県に在住の野口和子氏。

「裂織の魅力は、眠っていた古布に光を当てて、作品として再生させること。裂織の主役は古布です。私はそのお手伝いをしているだけです。『工房和 主宰』」
*コメントは、パンフレットを参考にいたしました。

裂織(さきおり)からSAKIORIへ

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もともとは使い古してすり切れた古布を細く裂いて、機で織り上げることで布に新たな命を吹き込むのが、裂織でした。

本県では南部裂織と津軽裂織があり、モノが豊かになるにつれて廃れてしまった手仕事です。その再興に尽力されたのが、故・田中忠三郎先生でした。

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(写真は2008年ころに、津軽の伊達ケラという雨具を解説している田中忠三郎氏)

麻の衣を作るのは大変に手間がかかり、何年も着ることですり切れて襤褸(ボロ)になります。その古布を捨てないで、細く裂いて機に掛けて織り直したのです。

過去記事:麻てらすの映画で、大麻から繊維を取り出す日本古来の技術を学ぶ

その手仕事が裂織で、素朴な味わいと布としての強度が持ち味。

現在は、祖母や母などの絹地の着物がふんだんにありますから、そういう着物をほどき、細くして裂織りにすることもあると、叔母から聞いたことがありました。

私の叔母(実母の妹)は、機を自宅に置いて、趣味で織っています。

私が、裂織のことを知ったのは、2007年ころ「津軽地機の会」代表の田中アイ先生にお会いしてから。

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弘前城の夜桜を裂織の屏風にした大作。

ただただ、見惚れたものです。

今回の会場で、お元気な田中アイ先生にお目にかかることができました。

古布のリサイクルとして発達した裂織は今後、SAKIORIとして海外からも注目されることでしょう。

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2階にもたくさんの作品が展示され、それはそれは絵画のような大作が!

また、販売ブースもあります。

桜を用いた草木染めの糸や、一閑張ブローチなど。一閑張は、和紙に柿渋を塗り、防水加工する技法だそうです。

日本の工芸にふれることができました。

遠路はるばる弘前まで展示のために協力下さった皆様、ありがとうございます


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