つがる☆時空間  

青森県の観光情報や歴史民俗を中心に紹介しています。江戸時代の天守がある弘前城・岩木山、八甲田山などの四季や、こぎん刺し・津軽塗の伝統工芸をゆっくりとごらんください。

こんにちはnatuです。青森県在住の主婦ライターです。
『グラフ青森』社が発刊している「青森の暮らし」にてコラム『城下町通信』を執筆しています。弘前城や神社仏閣、あるいはこぎん刺し、『BOR0』といった古布を手掛かりに東北の魂にふれる旅をしましょう。

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津軽地方では8月13日にお墓参りをする方が多いです。
そのときはお線香とお花と法界折(ほかいおり、またはほうかいおり)を、お墓に供えます。

法界折は精進料理の黒豆ご飯や山菜を材料にしたお煮しめ、季節の果物を彩りよく詰めますから、先祖供養のお弁当と言えますね。

そして供えてから、かつては墓前で家族がいただくものとされてきました。私は80代の方からこう伺ったことがあります。

「いたずら小僧だった戦中から戦後にかけて、お墓の供物を食べるのが楽しみだった。物がない時代、だれもがお腹を空かせていたからね」

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本来は墓前でみんなで食べた法界折

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1枚目の写真は2016年の盆に、夫の母が手作りした法界折。90歳の姑はいまも台所に立ち、料理をします。

ゆっくり煮含めた煮豆、蒸し上げた黒豆ご飯、ネマガリタケやレンコンのお煮しめ。そして、涼しげな果物や鏡天も。

鏡天は仏さまの心を映す鏡として供え、つきだす前の心太(ところてん)でお盆用だそうです。

なので、プリンはNG。
仏教は殺生を戒めるため、肉や魚、卵も日本ではご仏壇やお墓には供えません。

お墓へ供える法界折は他の地域にはない、津軽独特とされます。
京都の施餓鬼供養の風習が弁財船によって伝わり、津軽に残ったと私は考えますが、諸説ありますね。


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時代が変わって食べ物がたくさんありますから、いまは墓前で法界折を食べることをしなくなりました。
「暑くて傷みやすいから、お腹をこわしたらたいへん」ということで、お墓に供えた後は処分することが大半です。

カラスがあさり散らかすため、お参りしたらすぐに、持ち帰らせる墓地も多いようです。

ここ10年ほど前からでしょうか。スーパーで法界折を買うことができるようになり、お盆になるとたくさん並ぶようになりました。

私も姑を見習って、来年のお盆には法界折を詰めてみたいです。

*赤飯と思っていましたが、黒豆ご飯でした。赤飯はおめでたいハレの日の食べ物で、お盆はあずきを使わないとのことで、2017年8月15日に修正いたしました。


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